よくある質問

日本にPNHの患者さんはどのくらいいますか?

正確な患者数は分かりませんが、令和元年度末現在でPNH補体制御タンパクをもたない赤血球を含む血液細胞がつくられる病気です。赤血球が補体の攻撃によって破壊され(溶血)、重大な健康上の問題を引き起こすことがあります。主な症状には、腹痛、嚥下困難、貧血、息切れ、疲れなどがあります。重大な合併症には、血栓症、腎不全、臓器障害があります。の特定医療費(指定難病)受給者証の所持者数は844名でした1)。男女比はほぼ1:1であると考えられています2)。診断時年齢は20〜60歳代にまんべんなく分布しており、中央値は45歳でした2)

PNHは遺伝しますか?

PNHは遺伝子の突然変異で起こる病気ですが、遺伝することはありません。後天性後天性とは、生まれた後でさまざまな原因で持つこととなってしまった病気や障害の性質のことです。PNHは遺伝子の突然変異で起こる病気ですが、生まれつきのもの(先天性)ではなく、遺伝することはありません。の病気です。

PNH「発作性夜間ヘモグロビン尿症」という病名の由来は?

PNHはparoxysmal nocturnal hemoglobinuria(発作性夜間ヘモグロビン尿症)の略です。この病名は、朝の尿が「夜間」の「発作(突発)的」な溶血赤血球が破壊されることをいいます。溶血はPNHの重大な健康上の問題の主な原因です。によって茶褐色の「ヘモグロビン尿ヘモグロビンが存在する尿のことです。ヘモグロビンは赤褐色なので、尿の色が濃く、時に“コーラ色”になります。ヘモグロビン尿による尿の色の変化(肉眼的ヘモグロビン尿)はPNHの重症度の診断にも用いられます(→「PNHの重症度」参照)。 PNH患者さんの約3分の1で、診断時にヘモグロビン尿が認められます。」となることに由来します。しかし、実際にはヘモグロビン尿が観察されるのは、PNH患者さん全体の約3分の1といわれています。ヘモグロビン尿がみられなくても、PNHの患者さんの体内では、夜間にかぎらず慢性的な溶血が起きています。

溶血が原因の症状にはどのようなものがありますか?

PNHでは、溶血発作が起こる時期、起こる頻度、重症度が予想できないうえ、さまざまな症状が日常生活にも影響を及ぼします。
溶血により、よくみられる症状は次の通りです。

  • 食べ物をうまく飲み込めない(嚥下障害)
  • 茶褐色(コーラ様)の尿
  • 腹痛
  • 男性機能不全
  • 息切れ

なぜこんなに疲れるんだろう?

PNHによる疲労の原因には、次の2つが考えられます:
PNHの溶血そのものが原因の場合と、溶血による貧血赤血球中のヘモグロビン(酸素を運ぶタンパク)の量が少ない状態です。それによって、脱力感や疲労感を感じることがあります。が原因の場合です。PNH患者さんが感じている疲労は溶血そのものが原因の場合がほとんどです。その場合、疲労は、ヘモグロビン赤血球内にある赤褐色のタンパクです。全身に酸素を運びます。赤血球の外に出ると有害物となり、からだに重大な悪影響を引き起こすことがあります。値で測定した貧血の程度よりも強く感じられていることがあります。
PNHのほかに再生不良性貧血(AA)“再生不良性”とは、骨髄が新しい血球を必要なだけつくれないことを意味します。再生不良性貧血では赤血球、白血球、血小板が減少します。骨髄異形成症候群(MDS)骨髄機能の異常によって、正常な造血が行えなくなり、一人前の細胞になる途中で血液細胞が壊れてしまう無効造血が起こります。国際的な研究では、PNH患者さんの5.8%でMDSが認められると報告されています。がある場合は、AAやMDSが貧血の原因である可能性があります。PNHとは違って、AAやMDSによる貧血は赤血球血液中の細胞の1つです。全身に酸素を運び、また、体内で発生した二酸化炭素を取り除くはたらきがあります。PNHでは、補体制御タンパクが欠けている赤血球(PNH型赤血球)が、補体の攻撃により破壊されやすくなります。骨髄太い骨の内側にある組織です。骨髄では血液中にある赤血球、白血球、血小板などがつくられます。で十分つくられないために起こります。このような場合は、PNHの治療に加えてAAやMDSの治療も行われます。

気分が悪いときだけ、PNHは悪化しているのでしょうか?

いいえ違います。PNHでは、いろいろな問題が体内で起こっているときでも症状や気分に現れないときがあります。日々の症状に変化を感じたら記録に残し、診察時に担当医師に話し、適切な治療をしてもらいましょう。

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1)難病情報センターホームページ(https://www.nanbyou.or.jp/)(2021年10月アクセス)
2)Nishimura J, et al. Medicine (Baltimore). 2004;83(3):193-207.

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